佐藤正栄堂 「時計/宝石物語」シリーズ Number 12
(2000年12月掲載)


標準時の話



12月に入り、「21世紀まであと何日、あと何時間」という言葉や表示を
よく目にするようになりました。

ところでその基準となる標準時

普段、時計を見て「今、○時だな」と思う位で、いつ共通の時間になったか
何を基準に決まったかってご存知ですか?

1884年(明治17年)にアメリカ・ワシントンで
25ヶ国が出席して行われた国際子午線(しごせん)会議
イギリス・ロンドンのグリニッジ天文台を通る子午線を
経度の基本とすることが決まりました。

標準時は、それまで各国各地がばらばらに
経度と時刻を使う地方時を採用していましたが、
各国の交流が増え、交通、通信の発達に伴い混乱が生じることを防ぐため、
世界共通の時刻制度が必要になったためです。
グリニッジを基本にしたのは政治的に安定しており、
第一級の天文台を有するという点で
基準子午線の候補地にあがっていたためです。

グリニッジ天文台を通る子午線を経度の基本とし、
そこから経度が15度ずつ隔たる毎に1時間ずつ時差を持つ時刻を
各国で使用することになりました。


日本もこれを受けて1886年(明治19年)に
東経135度の子午線の時を日本標準時とすることを制定し、
1888年(明治21年)1月1日から実施となりました。
その後1910(明治43年)に兵庫県明石市に子午線標識が建てられ、
1960年(昭和35年)に建設された明石市立天文科学館は
東経135度の通過点にあります。

尚、日本標準時はグリニッジ標準時より
9時間(サマータイム期間中は8時間)進んでいます。
そのため、日本はグリニッジ標準時より9時間早く、
21世紀の幕開けとなります。