佐藤正栄堂 「時計/宝石物語」シリーズ Number 45
(2003年 9月掲載)


〜 電波時計のお話 〜



皆さんは日本で一番正確な時を刻んでいる場所をご存知ですか?

日本の時刻の基準となる「日本標準時」は,総務省および東京都小金井市の
通信総合研究所(CRL)が運営しており、通信総合研究所(CRL)の中にある
原子時計「セシウムビーム型原子周波数標準器」を基準にして決められています。

「セシウムビーム型原子周波数標準器」は普段我々が使う普通のクォーツ時計と
比べると,クォーツは「月差15〜20秒」、これは「一ヶ月に15〜20秒は誤差が
生ずるかもしれません」という意味ですが、一般的な原子時計は30万年に1秒以下
という誤差しかなく、その精度たるやクォーツ時計とは比べ物になりません。

CRLにある原子時計はさらに高精度で、170万年に1秒以下しか誤差が
生まれないとされています。

CRL内には、この原子時計が10台設置されており、全て磁気シールドで覆われ、
温湿度管理や停電対策がなされた原器室の中で運用されています。

この日本標準時を乗せた電波を受信して、時刻の誤差を自動修正するのが
電波時計です。

日本標準時は,福島県にある「おおたかどや山標準電波送信所」と
「はがね山標準電波送信所」に送られます。
この各送信所にも原子時計が6台あり、日本標準時と同期を取りながら
電波にのせて送信するという仕組みになっています。
おおたかどや山から送られる電波の強さは50キロワットあり、
電波が届く距離は半径1000キロまでに及びます。
この距離は,北は北海道全域までカバーできますが、
南は九州の福岡・大分県あたりまでしか電波が届かないため、
以前は福島県の「おおたかやど山」にしか送信所がなかったのですが、
九州に新たな電波送信所が建設されました。
佐賀県富士町と福岡県前原市の境界にある羽金山の山頂に設置された
「はがね山標準電波送信所」です。

通常は内蔵のクォーツ時計で動いており、1日に数回電波を受信して
日本標準時と比べ合わせ、正確な時間に修正していきます。


現在では腕時計型から壁掛け、置時計などさまざまなタイプの電波時計が
店頭に並ぶようになりました。


時計の歴史は「ゼンマイ時計」→「トランジスター」→「クォーツ」へと
移り変わり、21世紀には電波時計が時計のスタンダードになりつつあります。


佐藤正栄堂でもさまざまな電波時計を取り扱っておりますので、
ぜひ一度足を運んでみてください。