佐藤正栄堂 「時計/宝石物語」シリーズ Number 51
(2004年3月掲載)


〜きこえのはなし〜

視力と同様に聴力(聞こえのちから)も年齢と共に衰えていきます。

中高年になると、眼球の中でレンズの役目をしている
水晶体が堅くなり、ピントを合わせる力が衰えます。
ピントを合わせる力は10歳ころをピークに次第に衰えていき
その結果、近くのものが見えにくくなります。
これが老眼です。

聴力は、年齢と共に内耳や脳の感覚細胞や聴神経が
減少したり働きが鈍くなって生じるものです
最初に高い周波数の音を聞く能力から落ちはじめ
しだいに難聴が進んできます。

老眼鏡を必要とする状況は50歳を境にして
突然のように訪れます。その反面、聴力の衰えは
徐々に進行するため難聴への危機感がなく、
意識は以外と鈍感で本人の自覚はうすいのです。

病院で何度も名前を呼ばれたり、
テレビの音が大きすぎて、家族に注意されたり
大声で呼んでいるのに返事もしてくれないなど、
聴力の衰えは本人よりむしろ
周囲の人への影響となって表われます

耳を通した情報源は、目で見ることより多いのに、
年齢とともに衰える聴力には大半の人が放置した
ままで、あきらめる方が多いようです。

聴力の衰えはどんな人でも防げません。
それには、周囲が早く発見することが第一歩です。
「今の言葉が聞こえなかった」と聞き返すのは、
本人にとってはとても勇気のいることです。
そこで、聞こえなくても分かったような顔で
適当にうなずいたり、適当な言葉をつないでみたり
にやっと笑ってみせます

何を言っているか分からないけれど
相手に嫌われたくないから笑うのです。

受け取る側としては、話はかみ合わないし笑われるしで
ばかにされたような気がしてしまいます。
しかし、聞こえの悪い人は必死なのです。

相手の話す内容が、正確に分からなくても
その場の雰囲気を壊さないために取り合えず
笑ったりうなずいたりという経験はありませんか。
それが「音はこえないわけではないが聞こえにくい」
という人の、耳の聞こえ方なのです。

会話がちぐはぐだなと感じたら、
話している相手に自分の目と口を見せて、
ゆっくり、はっきりと話してみてください。

お年よりの方の耳元に手をあててやたらに
大きな声を張り上げるのはよくありません。
聞いている人にとってはただうるさいだけで、
ちっとも聞こえはよくありません。

会話が不自由になってからでは補聴器はあまり有効ではありません。
聞こえが悪くなったら、まだ早いとしり込みせずに、
聴力検査をすることをお薦めします。

当社でも相談に応じております。
補聴器相談会も無料で行っておりますので
是非1度お越し下さい。